2025年東京柏会総会開催報告
去る2025年7月12日(土)午後、台東区上野 1-13-6 東京新潟県人会館(ふれあいふるさと館)2Fホールにおいて、令和7年度の東京柏会総会を開催いたしました。
当日の総会の状況は、Youtubeの「東京柏会公式チャンネル」 にてご覧いただけます。
(要旨)
104人参加と盛況の東京柏会2025年総会。
前沢浩子さんの講演に、
ひときわ高く「何処飛躍の地 ならざる」
東京柏会は7月12日午後、東京・台東区で総会を開催しました。昨年に続き、女優の永宝千晶さん(高54)を総会全体の司会・進行役に、まず昨年から新会長に就任した声優の堀井正人さん(高28、芸名・堀井真吾)の挨拶。続いて来賓の櫻井雅浩・柏崎市長(高33)からは「柏崎生まれの民俗芸能である綾子舞は、ユネスコの無形文化遺産にも登録されています。来年にはパリ公演を実現したいと取り組んでいるところです」とうれしいニュースが届きました。
こちらも新任の柏崎高校・夏見康彦校長からは、来年度からの併設型中学校の設置についての説明があり、「学校が再編されるのは社会の流れでも、誇りを持てる母校であってほしい」とは、同じく来賓の土田新吾柏中・柏高同窓会長(高16)です。東京柏会の2024年度の収支報告と監査報告は拍手で承認され、柏崎市元気発信課係長の永田敏さん(福岡県出身。柏崎とは水球が縁だとか)、村山誉さんからはふるさと納税に関するお願いがありました。
そして今年度の特別講演は、獨協大学学長・前沢浩子さん(高31)による「『ニューシネマ・パラダイス』から学べること」です。『ニューシネマ〜』は、1988年(日本公開は89年)のイタリア映画。少年と映写技師との交流、そして故郷を離れた少年の成長を描いたもので、監督自身の自伝的映画として89年のカンヌ国際映画祭審査員グランプリ、アカデミー外国語映画賞を獲得するなど、非常に高い評価を得ています。
前沢さんは「近代化が遅れ、敗戦国であり、母親と子どものつながりが深い」と、イタリアと日本社会の類似性を指摘。その上で、いくばくかの後ろめたさとともに、いったん故郷を離れることが、成長と自己発見の機会につながるといいます。
「映画の中では、映写技師が少年に"村を出ろ。ここにいると自分が世界の中心だと感じる。なにもかも不変だと感じる。一度村を出たら長い年月帰るな"といいます。日本なら、たとえば"ふるさと"の歌詞。三番には"志を果たして いつの日にか帰らん"とあるように、故郷を離れることがモチーフにあります」
そしてみなさんが大きくうなずいたのが、
「柏崎高校の校歌、六番の歌詞"世は我が起つを 待てるなり 何処飛躍の地 ならざる"というのも、まさに立身出世への道を示しているようです」
約1時間の講演でしたが、ある参加者の方からは「とても聞き応えのあるお話でよかった」という声をいただきました。
後半の懇親会は、新潟柏会の会長職を6月に前田秀子さん(高28)に譲られた山田修顧問の音頭による乾杯から。各テーブルにはビール、ワイン、品田武彦さん(高13)差し入れの日本酒もあり、間を置かずにあちらこちらで笑顔の歓談の輪が広がります。久しぶりの再会にそれぞれの近況を紹介し合ったり、情報交換をしたり。なかには「毎年来ている。年に一度のこの総会を楽しみにしている」という方もいらっしゃいました。参加者は、当初の想定を大きく上回り、近年では異例の104名。新しい会場のため勝手がわからず、何度も会場のレイアウトや椅子の数を確認した、というのは運営側の裏話です。
その後廣井敬(高30)、南波和彦(高33)両幹事が先頭に立ち校歌斉唱。ちょうど前沢さんが講演で歌詞に触れた六番の歌声が、とりわけ大きかったようです。さらに、東京柏会会報『とっこつ』の編集に10年間ご尽力くださった小菅幸一さん(高23)の挨拶のあと、関西柏会・中山眞会長(高20)の万歳三唱、東京柏会・吉田弘道副会長(高23)の閉会の辞で盛況のうちに幕を閉じました。
なお、協賛企業の岩塚製菓、ブルボン、山崎製パンが、お土産として菓子類を提供くださいました。ありがとうございました。昨年の89名から参加者が増え、ことに女性が多くいらしたのはうれしい限りです。皆さま、来年またお目にかかりましょう。